株式会社エヌオーイー

海外パッケージツアー海外出張

ニュースリリース

新独自システム稼働、優位性高めてM&A加速 NOE林田社長、07年12月期も9期連続黒字見込む
(日刊旅行通信 1月29日号掲載)

エヌオーイー(NOE)は1月28日、新たに開発した独自の新基幹システム「トラベル・エボリューション」(通称:トラボ)を一部稼働させたが、 林田建夫社長は、「新システム稼働により、業務効率化や顧客満足度向上を図るほか、強いシステムを持つことで当社の優位性を高め、これを軸にM&Aや統合などをさらに加速させたい」と述べ、 さらなる業界再編を睨んだ強力な武器として新システムを活用していく考えを明らかにした。

NOEはこれまでも、ジャパンアメニティトラベルからの熟年向け商品 の継承、ジェット・エア・サービスの合併、新日本トラベルの子会社化など、M&A戦略で業容を拡大してきたが、林田社長は、「仕入環境もどんどん 変化しており、互いに優位性を活かした業務提携や統合を進めなければ、生き残れない環境になっている。今後、統合等が急激に進むのではないか」と予測した。とくに、旅行業界は、他業界に比べて大きなシステム投資ができなかったこ ともあり、統合等の業界再編の動きは「遅れてきた」としたが、「優位性を持ったもの同士が一緒になり、さらに強くなることで生き残りを図らなければとの危機感がある」と指摘した。このため、NOEでは、独自の新基幹システムを 「同じような規模のところが沢山あるため、業界の中でも使って頂けるように成長させるとともに、これを軸に、統合などを押し進めていきたい」との見解 を示した。
NOEの2007年12月期決算は、レジャー部門で厳しい状況が続いたとしながらも、ビジネス部門が数字を底上げしたことで年次目標を達成、9期連続の黒字 を達成できる見通し。2008年度については、新システム稼働を受けた業務効率化と販売拡大を図ることで、ビジネス・レジャー・直販事業の3本柱をさらに強化、10期連続の黒字達成を目指す。

新システムで業務効率化、ネット販売強化
顧客情報一元化、ビジネス・レジャーのコラボ強化

NOEの新基幹システム「トラボ」は、仕入・企画・販売・精算までを全て一元化したシステム。1月28日にビジネス部門のシステムが稼働、来る4月1日に レジャー部門のシステムも稼働し、フルカットオーバーする予定だ。システム開発費用は、ソフトウェアが約2億円、ハードウェアを含めて5年間で5億円程度の費用を見込んでいる。
他社とのシステムリンクも強化し、CRSではアクセス、インフィニ、アマデウスとAPIでリンクし、将来的にはXMLリンクも視野に入れる。ワールドトラベ ルシステムの海外航空券予約システムであるスカイレップともリンクしている。その他外部システムについても、進化しながら様々なところとリンクを図っていきたい考え。
NOEは1998年より、ビーフリーのパッケージソフトを活用したシステムを使用してきたが、業務効率化やシステム連携などに対応するため、「さらにバージョンアップした我が社独自のトータルシステムが必要と判断した」。 とくに、M&A戦略推進の過程で、合併・子会社化したグループ企業間で、複数のシステムを補完しながら業務を行ってきた経緯があり、新基幹システムに統合することで多重入力や入力ミス等を減らし、業務効率化と正確性を上げる狙いが ある。システムを自社開発したことで、使いながらさらにより良いシステムに充実させていけることが最大の強みとした。
具体的には、新システム稼働により、業務効率が2割向上することを見込んでいる。販売面では、商品情報等のデータ管理を一元化するため、インターネット販売のための別途データ入力が必要なくなり、直販事業を強化する。とくに、インターネット販売の場合、 空席照会・料金検索やレスポンスの早さで差が出るため、新システムで即時性を発揮して販売拡大していきたい考え。
また、インターネット販売については、直販事業のみならず、レジャー部門でのホールセール商品の販売にも活用していく。現在は販売代理店からの予約等は電話で受けているが、今後は代理店にIDとパスワードを付与し、インターネット上でもホールセール商品を販売してもらえる体制を整える。 直販、ホールセールの両面でインターネット販売を強化していく方針だ。
さらに、ビジネス部門では、手配の進捗状況等が24時間いつでも確認できるよう、インターネット上に顧客の専用ページを設け、新たなコミュニケーションツールとして活用していく。電話やeメールなどによるやり取りも当然行っていくが、営業時間外等でも手配内容の確認がネット上で行えることで、 確実性と信頼性を増したい考え。
このほか、顧客データベースの管理を一元化することで、ビジネストラベルおよびレジャートラベルでの渡航歴も顧客毎に一元管理できるようになる。 NOEは、ビジネストラベルの取引先企業から定年退職する方等を対象に、レジャートラベルへの誘導や囲い込みを図る「マイ・エージェント」事業を 進めており、顧客データベースの一元化を活かし、ビジネス部門およびレジャー部門のコラボレーションを強化していく考え。

ニュースリリース一覧